注目のトピックス -副鼻腔炎(蓄膿症) | 奈良市学園前駅の耳鼻咽喉科・アレルギー科『こばやし耳鼻咽喉科』

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副鼻腔炎(蓄膿症)

感冒により鼻内に炎症がおこり、その後細菌が奥に入ったため、膿などが副鼻腔にたまった状態のことをいいます。副鼻腔の粘膜に炎症が起こると、そこで大量の粘液が作り出され、鼻へと溢れ出て黄色い鼻汁になるのです。 膿が副鼻腔にたまるので蓄膿症という言葉が生まれました。こう書きますと“副鼻腔ってどこ?”という疑問が自然と生まれますので、まずは簡単に鼻の構造を説明します。鼻って、外から見れば顔の真ん中にあって2つの穴があいているものとなりますが、本当はもっと複雑なのです。頭の内部には、鼻や目を取り巻くようにして大小いくつかの骨の空洞があり、これらが副鼻腔と呼ばれています。

鼻の仕組み(図)

図のように息を吸う最初の通り道を鼻腔といいます。 鼻腔からさらに自然孔という細い筒状のトンネルをぬけると副鼻腔という別の空洞があります。 鼻腔は吸った空気の加温、加湿、清浄に大事な役目をはたしています。 副鼻腔には次の4つがあります。 目と目の間にあるのが篩骨洞(しこつどう)、おでこにあるのが前頭洞(ぜんとうどう)、頬の下にあるのが上顎洞(じょうがくどう)、鼻腔の奥にあるのが蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)と言います。全ての副鼻腔は小さな通路で鼻腔とつながっています。上頸洞は頬の裏にあり一番大きな空洞であって炎症をおこしやすいところでもあります。どうですか? かなり複雑な構造をしていることが分かっていただけると思います。
炎症の起こっている部位によって症状もさまざまで、上顎洞に炎症がある場合は、歯が痛い、前頭洞なら、おでこが痛いなどなど、同じ副鼻腔炎でもかなり異なる症状がでます。
また、副鼻腔炎にも急性と慢性があります。
慢性副鼻腔炎の原因は複雑で、急性炎症の繰り返しや遺伝的体質、鼻の粘膜が厚くなって詰まってしまう肥厚性鼻炎、扁桃炎、大気汚染などいくつもあります。 また、上あごの歯、特に虫歯や周囲の炎症が副鼻腔の中に入り込んだり、飛行機や潜水で副鼻腔の気圧調整がうまくいかない場合でも起こります。
慢性副鼻腔炎は、鼻づまりや粘っこい鼻汁が出る、匂いがわからない、といった主に鼻の症状が出て、続いて鼻汁が喉にまわり、咽喉の炎症や気管支炎が起こることもあります。神経症状としては、頭が重い、注意力散漫、記憶力減退がありますが、急性の症状と比べるとそれほど強くはありません。とはいっても、仕事の能率が上がらなかったり、学校の成績が下がることがあります。

原因としては、

  1. 風邪が持続、反復した場合
  2. 鼻のアレルギー
  3. 鼻中隔湾曲(鼻中隔が左右に極端に曲がっている状態)
などがあります。
また、鼻の粘膜の一部が風船のように膨らんで鼻腔内に垂れ下がったものを鼻茸(はなたけ)といい、放置しておくと次第に大きくなり強い鼻詰まりを訴えるようになります。 これによって鼻腔と副鼻腔の通路がふさがれてしまっている場合もあります。

鼻の症状(鼻づまり、口呼吸)や風邪の反復、注意力散漫、頭重感などが気になるようでしたら受診して下さい。処置をして鼻の換気をよくしておくことは大事なことです。また中耳炎の予防のためにも鼻の治療は欠かせません。
さらに、子供の副鼻腔炎にも注意が必要です。子供の副鼻腔はまだ小さいですが、鼻炎が長引いているときは、すでに副鼻腔炎を合併していると考えられます。子供は鼻がつまっても訴えが少ないですし、また鼻呼吸を邪魔するアデノイドもおおきかったり、粘膜の抵抗力も弱かったりで、小学校低学年までは副鼻腔炎を繰り返すことが多いようです。高学年になると大半は治っていきますが、放っておいたために高度の副鼻腔炎に変わっていくこともあります。

副鼻腔炎の診断

副鼻腔は骨に囲まれていますので鼻の中から見ただけでは必ずしも正確に副鼻腔炎(蓄膿)の診断は出来ません。しかし、レントゲン撮影を行なう事によって簡単に診断されます。当院では、レントゲン撮影による診断も可能です。また、自然孔から膿が流出している状態も内視鏡で確認することが可能で、これも当院で行うことができます。

副鼻腔炎の治療・手術

1.鼻の処置とネブライザー、鼻・副鼻腔洗浄
これにより鼻腔の粘膜の腫れがとれ、自然孔との交通路がひろがり副鼻腔の膿も排出されやすくなります。また、鼻を塩水で洗浄することにより、膿がたまるのを防ぐことができます。
2.服薬
膿を薄めて溶かし、自然孔からの排出をよくする薬を使いますが、急性期で炎症が強いときは抗生物質も使います。 また、粘膜の腫れが強い時は腫れを抑える薬も併用します。 放っておいたために既に長期間経ってしまっている場合や症状が固まった状態(慢性期)では効果がでにくい事があります。しかし、マクロライド系の抗生剤を少量長期投与(約3ヶ月間)することで粘膜に良い影響があるといわれており、現在、慢性期にはこの方法が一般に用いられています。
3.手術
上のような治療で3ヶ月経過しても、症状が良くならなかったり、レントゲン写真でも軽快しない場合は、年令や他の病気などをふまえた上で手術をすすめています。 また、自然孔が鼻茸などでつまってしまい、取り除く以外に副鼻腔の換気がうまくいかない場合、強い炎症を度々おこす高度の副鼻腔炎の場合などに手術の適応になることがあります。

根気よく治療を

副鼻腔炎(蓄膿症)、即手術と思われがちですが、決してそうではありません。 風邪の罹患、反復して副鼻腔炎になっても高度にならないうちに正しい処置さえしていれば、手術をしないで治すことが可能です。ただ、慢性副鼻腔炎は、治るまでに長期間を要することが多く、通院回数も多くなります。しかし、途中であきらめないで、気長に治療することが大切です。