注目のトピックス -慢性中耳炎 | 奈良市学園前駅の耳鼻咽喉科・アレルギー科『こばやし耳鼻咽喉科』

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慢性中耳炎

中耳炎って言うと『子供の病気』というイメージがありませんか? でも、おとなの痛くない中耳炎もあります。『慢性中耳炎』という病気です。
本題の前に、まず耳の構造と聞こえのしくみから解説します。 鼓膜の奥に中耳腔という空間があり、ここに鼓膜の振動を内耳に伝える3個の骨(耳小骨:ツチ、キヌタ、アブミ骨)があります。中耳腔は空気で満たされており、耳管という管で鼻とつながっています。この耳管は、中耳の気圧を調整する働きがありますが、風邪をひいたときなど機能は低下し、逆に耳管を通じ細菌が鼻から中耳に至り急性中耳炎(子供に多い、いわゆる耳痛)を起こします。 悪化すると中耳に膿を溜め、中耳の内圧上昇による激しい痛みを訴え、ときに鼓膜を破り膿が流出、耳だれとなることがあります。一般的に急性中耳炎の鼓膜の穴は、炎症が治まると自然閉鎖しますが、医療事情が十分でなかった時代に適切な治療がなされなかったことなどが原因で鼓膜に穴が開いたままの状態でとどまることがあり、これを慢性中耳炎と呼んでいます。おとなの中耳炎といわれる所以です。膜に穴があいていると、音が十分に拾えず、聴力が悪くなります。また、鼓膜は丈夫な構造で、中耳に水や挨、あるいは細菌が侵入するのを防いでいます。しかし、逆に穴が開いた状態ですと鼓膜の穴を通して細菌などが入りやすく、容易に感染を起こし、耳漏(耳だれ)がでやすくなります。

慢性中耳炎の症状

上で書きましたとおり鼓膜に穴が開いたままですから、難聴が代表的な症状です。また、風邪をひいたときや、鼓膜の穴を通じ細菌が侵入したとき(洗髪、水泳などが原因)に中耳に炎症を起こし、膿を生じ、耳だれとなります。 一方、中耳に膿を生じるのですが、鼓膜に開いたままの穴があるのですから、膿を溜め、内圧が上昇することはなく、一般的には耳が痛くなることはありません。だから、急性中耳炎とは異なり「痛くない中耳炎」と言われるわけです。しかし、痛くないからといって、この状態を長期間放っておくと、内耳にまで影響がおよび難治性の難聴をきたす場合もあります。
たびたび耳だれが出る方、耳の聞こえが悪い方、また「鼓膜に穴が開いてますよ。」とか「慢性中耳炎ですね。」といわれたことのある方は、これらの症状、状態を放置しないことが大切です。

慢性中耳炎の治療

耳だれに対しては、抗生物質の服用や点耳薬を使用します。しかし、これらの治療で耳だれが止まっても、鼓膜の穴は残っており、放っておくと再び感染が起こり耳だれを生じることになります。鼓膜に穴(穿孔)があいている慢性中耳炎のうちで、穴を閉じれば聴力が改善する場合があります。また、中耳を炎症から守る目的でも鼓膜の穴はふさいでおいた方が良いでしょう。なぜなら、慢性中耳炎であれば、放っておけば進行し、治るべきものも治らず、手術をしても聴力の改善が難しくなるからです。適切な時期に手術を受けられたなら、鼓膜の穴は閉鎖し、約7割程度の方に聴力の改善を認めています(穴の大きさが中程度以下なら9割以上の率で聴力が改善されます。)。自分の難聴を治らないと思いこんでいる人の中には鼓膜形成術の適応があることも希ではありません。
この穴をふさぐ手術法として大きく分けて2通りあります。 鼓室形成術と日帰りでできる「鼓膜形成術」です。「鼓膜形成術」は、ちょうど破れた障子をふさぐように鼓膜の穴を外耳道側から閉鎖させる手術で局所麻酔が可能です。鼓膜の穴を膜を使ってふさぐ検査をし、これで聴力が上がる人は日帰り鼓膜形成術の良い対象となります。 (この検査は外来できます。)
「鼓膜形成術」は、簡便で成功率も高い手術ですが、すべての穿孔性中耳炎に適応となるわけではありません。 耳漏が止まらない場合や、術前、鼓膜の穴に膜を当てて聴力が上がるかどうかを調べるパッチテストで、聴力改善がみられない場合は、別の手術術式が必要となりますから、まずは受診して、ご相談ください。

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